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Artemis と SoftBank Team Japan の進水式

2月22日にスェーデンのArtemis、2月25日にSoftBank Team JapanのACCが、バミューダでそれぞれ進水式を行いました。 ArtemisのACCは、Magic Blue 。 チームオーナーのTorbjörn Törnqvistさんの夫人が、新艇に見事にシャンパンのボトルを割ってMagic Blueの命名を行いました。 ちなみに、Torbjörn Törnqvistさんとは、スェーデンの複合企業経営の協同経営者で、2016年フォーブス長者番付の世界ランキングで、1011位、スェーデン国内では21位、にランキングされている実業家で、アルテミスのメインスポンサーになっています。 同じ日に、イタリアのアルコール飲料ブランドMARTINIが、Artemisの公式スポンサーとして参加したことも発表されました。 Magic Blue は、第34回サンフランシスコ大会で使われたAC72Sを改良し、ウィングセール、ハイドロフォイル、フオィルラダーなどが再デザインされています。 2016年1月からスェーデンのヨットクラブKSSSと協力のもと、新ヨットのデザインと建築が始まり、船体はアメリカのカリフォルニア州Alamedaにあるアルテミスの基地に運ばれて、組み立てられて、その後バミューダに輸送され、ハイドロシステム、電気機器の設置が行われ、80,000時間以上の時間が設計から建造まで費やされたそうです。 2月22日の進水式の様子はこちらのリンクから。 Artemis Magic Blue Launch を見る アルテミスには、もう一つの忘れてはいけないストーリがあることをアメリカズカップのフェイスブックでもトピックになっていました。 それは、2013年にサンフランシスコのトレーニング中に事故死したイギリス人セーラーAndrew Bart Simpsonさんのことです。彼の死亡事故がきっかけとなり、レース中にセーラーが命を落とす危険を無くそうという安全基準に関する規定が見直されました。彼の死亡の代償とも言えるべき新しいアメリカズカップへの挑戦を無駄にしたくないという、当時の同僚でもあったアルテミスのIain Percyのインタビューも紹介されています。 Get to know Iain Percy of Artemis Racing を見る

オラクルのACCとチームニュージーランドのACC

つい先日、バミューダでオラクルのレース用ヨットが披露されたことを伝えましたが、 実は同じ日2月14日に、地球の反対側にいるチームニュージーランドの地元、ニュージーランドのオークランドで、ヨット関係者を驚かせるACCの進水式が行われ、そのことが、早速ニュースになっており、イタリアのスポーツ新聞Gazzetta dello Sporto でも話題になったので紹介します。 「チームニュージーランドは、自転車でアメリカズカップを勝ち取るつもりだ」というタイトルです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ルイヴィトンカップを目指して、100日後にバミューダの水にカタマランが浮かぶ。 その間に、アメリカチームはニュージーランドチームと同じ日にレース用ヨットACCを進水させた。 案の定、ニュージーランドは、最も革新的なヨットを完成させた。 グリンダーは、手ではなく、脚を使う。 「これは、アメリカズカップを再防衛するためのヨットです」 オラクルのスキッパー、James Spithill は、この言葉でオラクルのACCを披露した。 アメリカチームの進水式は、バミューダのベースキャンプで、バレンタインデーの日に行われた。 この日が、アメリカチームの進水式の日として選ばれたのは、偶然ではなく、2010年2月14日は、第33回アメリカズカップが行われた日で、アメリカのシンジケート(オラクル)が、スイスのアリンギを相手に初勝利した日であったからである。 当時はバレンシアで論争があり、アメリカズカップはオラクルとアリンギだけで競われた。 15人以上のデザイナー、50人以上の作業員がアメリカチームのカタマランの構築に携わり、「17」というニックネームを命名した。 「17」とは、オラクルのオーナー、Larry Ellisonが他に所有するヨットにも使用されているニックネームであり、Larry Ellisonの誕生日8月17日に由来する。 この新しいヨットの誕生を祝福するために、大西洋に浮かぶバミューダ諸島に、チームの家族、友人、サポーターの多くが駆けつけたが、当日、オーナーのLarry EllisonとRussell Coutts の姿は無かった。 オラクルのACC披露の当日、設計チームの責任者Scotto Fergusonは、以下のようなコ

アメリカズカップまであと100日!

今日でアメリカズカップ開催まであと100日になりました。 バミューダの会場がどのような雰囲気になるか、こちらのリンクからその様子を動画で見ることができます。 100 days to go until America's Cup 開催地バミューダでは、昨日2月14日にオラクルのACCヨットが披露されるカクテルパーティーが開かれたようです。 その様子はこちらのリンクからご覧になれます。 Oracle ACC launched ceremony 一方イギリスのランドローバーは、2月6日にACCの進水式が行われ、ヨットの愛称はR1として披露されました。 LandRover BAR R1 launched ceremony このほかにも、ランドローバー社の新車ディスカバリーのコマーシャルにも、チームのクルーが出演するコマーシャルが作られたようで、イギリスチームの気合を感じます。 LanddRover Discovery launch  日本のソフトバンクチームジャパンのレースヨットの披露も2月末に予定されているようで、2月13日まで日本在住者限定で、ACCの愛称を一般募集していました。 少しずつバミューダでのレース開催に向けて盛り上がっている感じです。 それではまた! https://www.americascup.com/en/news/2434_Just-100-days-to-the-start-of-the-35th-America-s-Cup.html

165年の歴史を変える発表

1月25日に公式発表された将来のアメリカズカップに関する決定について、イタリアのスポーツ新聞「ガゼッタ・デロ・スポルト」でも詳しい記事が出たので、紹介します。 まずはこのリンクから写真を見てください。 News of America’s cup この写真には、参加チーム全6チームのうち、5チームのチーム代表(アメリカ、イギリス、スエーデン、フランス、日本)がアメリカズカップを囲んだ写真です。 この写真に、ニュージーランドの代表が参加していないことが大きな皮肉になっているのです。 まず、1月25日にどのような発表がされたのか? 「ガゼッタ・デロ・スポルト」の記事は、「最古のトロフィーを巡って、ねじ曲げられた混乱」というタイトルがついています。 以下は、記事の要約です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この発表は、アメリカズカップのトロフィーを1851年に作成した、イギリスの宝飾品会社Garrard(ガラード)のロンドン本社から「意表をついた突然の」発表があった。 その内容とは、 ー今回の35回大会以降のアメリカズカップの開催時期を第36回は2019年、第37回は2021年に決定した。 ーその決定に、現在のアメリカズカップ参加チーム6チームのうち、5チームが合意し、規約に署名した。 ー開催時期の同意と同時に、予選ワールドシリーズのレースでは、ヨットクラスをAC45F、本戦ではACCを使用する。 ー重要なのは、この合意に、ニュージーランドが賛同していない。満場一致の合意ではない決定。 <盲点>  ① 物議を醸し出す この決定は、現時点ではあくまでも「こうなるかもしれない」という憶測レベルの決定に過ぎないということ。 ただし、この決定はアメリカズカップの伝統の視点から分析すると、アメリカズカップの伝統を払拭するという深刻な決定。 そもそも、アメリカズカップは、本戦で勝利したチームが次回の開催概要を決定する特権を持っているスポーツイベントであり、それが165年から続いている伝統でもある。 今回のように、将来のレース開催時期、ヨットクラスが勝者が決まる前に決められてしまうことは、歴史上無かったこと。 1988年大会を除いて、2007年までアメリカズカップは常にモノハルのヨットで競われてきており、2010年の大会は、開催規定の解釈を繰り返し行なっ