ACWSサルディニア大会中止
悲しいお知らせが入ってきました。
ACWS Sardegna 大会の延期の提案をディフェンダーのエミレーツ・チーム NZから最終的に受け入れられることができなかったために、サルディニア大会の中止が正式に決定しました。
この最終決定に至るまでに、Arbitration Panel (仲裁委員会)が仲介しました。
エミレーツ・チームNZが延期の提案に対する対応策を揃えていなかったことと、事実上の延期の対応が実行不可能の判断を下したためです。
今回の中止の決定は、サルディニア大会に関するもので、6月のポーツマス大会を巻き込むものではないとされています。
ポーツマス大会については、イベントの6週間前までに最終決定が下されるということです。
一方で、この中止決定に伴い、NYYC(ニューヨークヨットクラブ) は、サルディニア大会の参加費の払い戻しを求めているそうです。
アメリカズカップ大会委員会は、参加費の払い戻しについては、ポーツマス大会が行われてから対応する方針を示しています。
とりあえず、ルナロッサとエミレーツのケンカは免れたようですが、ルナロッサやチームの代表者Max Sirenaにとっては、サルディニア大会を守ることができなかったことに非常に落胆している様子がうかがえます。
というのも、サルディニアのカリアリ市にとって今回の大会開催には、悲願のチャンスであり、長い年月を経た、ただならぬ思い入れがあったからです。
サルディニアのカリアリ市は、2014年にルナロッサの招致で大きなチャンスを掴んでいましたが、その後2015年にルナロッサが第35回アメリカズカップへの参戦を辞退したことにより、アメリカズカップのビジネスチャンスを失った苦い経験があるからです。
イタリア全土における、コロナウイルス感染状況は、未だ収束の兆しが見えにくく、私が生活しているミラノ市でも、意味のない外出者を取り締まり、感染拡大を封じ込めるために、外出禁止規制をさらに強化する方針が出される可能性も出ています。
このような、非常事態とイタリアでの医療機関崩壊の状況を知る上で、NYYCのように、すぐに参加費の払い戻しを求めるより、なぜこの参加費をイタリアの医療機関に寄付するなど、有効な使い道を話し合うことさえできないのか?と疑問を持つ中止の決定として、私は受け止めています。
それではまた!
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