PRADA Chiristmas Race
ディフェンダーのEmirates Team NZがチャレンジャーと直接対決できる最後のチャンスとなった今日のクリスマスレガッタ。
予定された4レースに対して、実際にスタートできたのは初戦のEmirates Team NZとINEOS Team UKだけでした。
ニュージーランドがINEOSに有利にスタートできるかのように、スタートライン手前でINEOSのためのスペースを作っていたかのように見えたプレスタートで、INEOSは逆のコースを取り、スタートでニュージーランドを先行させてしまう。余裕を持ってスタートしたニュージーランドが、そのままリードを広げ、INEOSはコースエリアに出たり入ったりの低迷したセーリング。リードを5000メートル近くまで、広げたニュージーランドも第3ゲート通過あたりで、ついに失速。
両チームとも船体が海面についたままで、フォイリングすることができなくなり、クルーが船上で集まって重心を移したり、なんとかしてヨットを動かす工夫をしてもその甲斐なく、最大で7ノットのスピードでのらりくらりのレースに。ゴール手前でレースの延長時間を過ぎてしまい、このレースは取り消しに。
第2レースのAmerican MagicとLunarossa Prada Pirelliもコース前にスタンバイするものの、その後も風速が上がることなく、待機中の風速は1−4ノットで結局レースは取り消しの決定。
残念な最終日になり、イタリアの番組でもレース再開を待っている間に、AC75は大きすぎてスピードを出すことが重視されている反面、風速が弱いと何もできないことが問題視されるようなコメントも出ていました。また、フォイルのデザインフォームは、5種類くらいあって各チームは3種類を用意しており、INEOSはこの3種類のフォイルを今回のレースで全て使ってしまっているらしいです。
ニュージーランドが使ったT型のフォイルと、他のチームが使ったY型フォイルの違いにも注目してみてください。
アメリカズカップと風は、いつの時代になっても解決できない課題のようです。
次のレースは、チャレンジャー同士の対決になるPradaカップが1月15日から予定されています。
それではまた!
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