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1月, 2021の投稿を表示しています

PRADA CUP セミファイナル3−4

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Luna Rossa Prada Pirelliが今日も2連勝を記録したことで、Prada Cup ファイナル戦への進出を決めました! 一方で今日のレースがAmerican Magicの運命を決めてしまったレースになってしまい、 American Magicの早すぎる敗退を惜しむ多くの声が寄せられているように思います。 今日のレースはレースエリアAで行われ、風速は11-14ノットで中度レベルの風速と言えるコンデションで行われました。 セミファイナル3 Luna Rossa Prada Pirelli (◎) vs American Magic (X) スタート前の駆け引きから、レースの勝敗を決定付ける展開に。 American Magicがプレスタートエリアで、若干早めにスタートラインに近いポジションであったために、スタートライン前で右側のコースを取ることができずに、Luna Rossaが優勢のスタート。 第1レグ中盤でLuna Rossaが徐々にリードを作り始め、第1ゲートを13秒リードで通過。 第2ゲートもLuna Rossaが22秒リードで通過し、第3ゲートは41秒のリードまで広げるが、第4ゲートではAmerican Magicがリード差を18秒まで詰めることに成功し、ここからのアメリカチームの挽回が期待される場面に。 しかし、Luna Rossaは300メートルまで再びリードを広げ第5ゲートを41秒リードで通過。 ファイナルレグでもAmerican Magicは、フォイルコントロールの問題でパフォーマンスに苦しむ様子で、その間にLuna Rossaが33秒のリードでゴール。 Luna Rossaが3勝目を記録。 セミファイナル4 Luna Rossa Prada Pirelli (◎) vs American Magic (X) このレースが両チームにとって運命を分ける決定的なレースに。 両チームがスタート直後に左右に分かれる進行でレースが始まり、American Magicがレースエリアの右側を有利として選んだのが裏目に出たようで、Luna Rossaが130メートルのリードを作り始め、すでにLuna Rossaがレースをコントロールするようになっており、Luna Rossagaミスを起す他American Magicに勝ち目がないような展開に。 第1ゲ

PRADA CUP セミファイナル1-2

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今日の風速は最高22ノットが記録された風の強いコンデションで、Luna RossaとAmerican Magicそれぞれがレース後にタフな1日だったとコメントしたように、ハイスピードでの各チームのパフォーマンスが注目されました。 風の強い日はレースの総距離が通常の6レグから8レグに変更されることが可能で、今日は8レグで行われました。 セミファイナル・レース1 Luna Rossa Prada Pirelli (◎) vs American Magic (X) スタート前のエリアで両チームともエリアの右側で、スタートラインから離れた位置まで周回し、Luna RossaがAmerican Magicをスタートラインから遠ざけるようにして、抑え込む位置につけたことが功を奏して、Luna Rossaが優位でスタート。 Luna Rossaは順調にリードを伸ばし、第1ゲートを18秒リードで通過。 第2ゲートLuna Rossaが22秒リード、第3ゲート33秒リードで進行し、American Magicは、時折50ノットを超えるスピードを出しながらも安定感に欠け、Luna Rossaとのリードは500メートル以上に広がる。 第5ゲートを58秒遅れて通過したAmerican Magicは、ゲート通過後にレイラインから外れるようにして失速して、レースエリア外(バウンダリー)に出るミスを起こし、ペナルティー。  その間、Luna Rossaは1900メートルのリードを作って第6ゲートを通過。 American Magicは、2分25秒の遅れで第6ゲートを通過。 ファイナルレグでは、Luna Rossaが2400メートルのリードでゴール。 セミファイナル・レース2 Luna Rossa Prada Pirelli (◎) vs American Magic (X) スタートを制したのは、またもLuna Rossa。スタート前のポジショニングに苦戦しているAmerican Magic。 第1ゲートをLuna Rossaが17秒のリードで通過し、第2ゲートもLuna Rossa優勢で通過するものの、Luna Rossaがノーズダウン(船首が海面に突っ込むようなミス)を起こして一時的に失速。 この時は、American Magicの方がスピードは上でありながら、リード差を縮まるまでには至らず

American Magicが復活!

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 転覆事故により、Round Robinの最後のレースに出走できなかったAmerican Magicが、わずか9日で修理を終えて海に戻ってきました! 復活したPATRIOTは、PATRIOT 2.0と名付けられ、転覆で穴が空いてしまった部分にはニュージーランド、イタリア、イギリスの国旗がデザインされた絆創膏の装飾がついています。 早速トレーニングを再開したようです。 1月29日(金)からのLuna Rossaとのセミファイナルが楽しみですね。 最新スケジュールはこちらです。 それではまた! https://www.americascup.com/ https://americanmagic.americascup.com/en/home

PRADA CUP第4日目・Round Robin 3

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今日も長丁場のレース日になりました。 実際のレース開始前に5回もスタートが延期になり、うち1回はイギリスチームのメインセールの部品のメンテナンスでスタート時間に間に合わせることが難しい状況であったため、それぞれのチームに与えられる1回の延期申し入れの権利をイギリスチームが使ったためでした。 INEOS TEAM UK (◎) vs Luna Rossa Prada Pirelli (X) レース前の風速は18ー22ノットで、これまでに何度も使われているレースエリアCで行われました。  レースは、秒単位でのリード差で競った全部で9回のリード交代があった白熱した内容でした。 スタート前から両チームとも攻める体勢でほぼ同時にスタートし、すぐにレースエリア左側を狙う争いが展開され、INEOSが先にタックして右側に。 Luna Rossaは第1ゲート前では約100メートルのリードを作りながら、第1ゲートの通過をINEOSにわずか2秒差で先に許してしまう。 第2ゲートは、INEOSが9秒リードで通過し、INEOSは左側、Luna Rossaは右側のエリアで進行。Luna Rossaが風のシフトを上手く活かして逆転し、第3ゲート手前で最大250メートル近くのリードを作り、ゲートを19秒リードで通過。 第4ゲート手前では、Luna Rossaのリードは75メートルまで減少し、ゲートを10秒差でLuna Rossaが先に通過。 第5レグで、またもやリードが逆転しINEOSリード 第5ゲートは、両チームがほぼ同時に通過し、勝負は最終レグに持ち込まれ、ゴールに向かうためにタックできたのはINEOSでLuna RossaはINEOSの船尾への接近を避けるために、レイラインの方ま向かい距離を取ることになり、これが決定的な決め手となって、INEOSが勝利。Luna Rossaは33秒遅れでゴール。 これで、イギリスは5連勝となり、Round Robinの優勝チームで、Prada CUPの決勝戦に駒を進めることになりました。 1月29日からのセミファイナルを出走するのは、Luna RossaとAmerican Magicに決定です。 12月のレースでは予想がつかなかった展開になり、American Magicの復帰も今後の展開に大きな影響が出ることは間違いありません。 それではまた! http

PRADA CUP Round Robin 3−4のスケジュール変更

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 ニューヨーク・ヨットクラブのAmerican Magicから今週末のPrada Cupラウンド・ロビン3−4に出走しないことをレガッタ・ディレクターに伝えられたため、今週末のレーススケジュールが変更されました。 1月23日(土)16:00 NZT スタート/日本時間13時 Luna Rossa Prada Pirelli vs INEOSTEAM UK 1月24日(日)16:00 NZT スタート/日本時間13時 INEOS TEAM UK vs LUNA ROSSA PRADA PIRELLI <ルール> レース規則に従ってレガッタ・ディレクターが両チームに勝敗ポイントを与えるために、上記のレースを終えたあとに両チームは、実際に出走しないAmerican Magicが対戦相手と想定した「ゴーストレース」 を行うことになります。ゴーストレースはスタートから数分後に中断されて、 そこで勝敗ポイントが決まるシステムで、通常のレースのように25分間単独でセーリングは行われません。 土曜日のレースで INEOS TEAM UK が勝利した場合、日曜日のレース結果は、ラウンドロビン第1位通過チームとなり、直接 PRADA カップ決勝戦に進むことになるため、日曜日のレース結果は不要となります。その場合、2チームは日曜日にレースを行うかどうかを選択することになる予定です。 それではまた! https://www.americascup.com/en/home

American Magicのダメージについて

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昨日起こったAmerican Magic・PATRIOTの転覆について、American Magicが投稿した動画レポートで詳しい様子を見ることができます。 レース中からヨットが転覆して、ベースキャンプに引き揚げて、その後チーム内がどのような様子であったかとてもよく分かる動画です。 Dean Bakerをはじめとするチームの半分がメインセールに覆われながら、海面にヨットが傾く瞬間はとても衝撃的です。 アクシンデントが発生して、チームの救助だけでなく地元の消防隊をはじめ、Emirates Team NZやLuna Rossaなどのスタッフも積極的にサポートしているのも分かります。 大きなダメージは、船体にポッカリと穴が空いてしまったことと、電気系統のシステムが全て使えなくなり交換が必要とされています。  今日、チームの代表Terry Hutchinsonが単独の記者会見に応じました。 大きなダメージを背負って記者会見に応じたその表情は、それでも晴れ晴れとしたものであったという各国のメディアがコメントを出しています。 その記者会見の中で、今回のアクシデントの責任はDean Barkerにあるのか?という記者の質問に対して、Terry Hutchinsonが「チームが負けた時は、チーム全体の責任であり、特定の誰かの責任ではない。チームが彼を信頼しているし、自分も彼の才能を尊重している」と回答を聞くことができたのは、Terry Hutchinsonがチームとしてこのピンチを乗り越えることに自信を持っている表れでもないでしょうか。 ピンチに置かれた状況でのリーダーの姿や言動。参考になります。 最新情報によると、American Magicのレース復帰の見込みは、おそらく早くて1月29日(金)のセミファイナルになると言われています。 もう一つの仮説として、American Magicがレースに参加できない状況でラウンドロビンを勧めても意味がないので、ラウンドロビンの日程をずらすことも検討が始まっている。ということです。 American Magicの復帰を見守りたいと思います。 それではまた! https://americanmagic.americascup.com/

PRADA CUP 第3日目・Round Robin 2

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 3時間に及ぶ長いレースは、レース2のINEOS vs Luna Rossaがやり直しになり、American Magicが最終レグでまさかの転覆を起こしたドラマがありました。 今まではレースコースCで行われていましたが、今日は初めてレースコースAが選ばれて、これまでより開けた海面で風速も期待できる場所のようでした。 レース前の風速は、15-20ノット。 取り消しになってしまった最初のINEOS vs Luna Rossaのレースは、INEOSリードで第4ゲートを通過したところで、急に風速が落ちてしまったことで、INEOSはコース外まで出てしまいペナルティを受け、両チームが失速したので、急遽やり直しが決定。 Round Robin2-第2レース(やり直し) INEOS TEAM UK (◎)vs Luna Rossa Prada Pirelli(X) スタート前の駆け引きで、Luna RossaのINEOSを抑え込む戦略は完璧ではなかったものの、Luna Rossaが若干の有利をキープしてスタート。 第1ゲートをLuna Rossa10秒リードで通過し、INEOSもリードを広げることなくついていったため、第2ゲートはLuna Rossaのリードはわずか7秒。 第3ゲート手前で、Luna RossaはINEOSに追いつかれて、第3ゲートは両チームが同時に通過。 そのまま、INEOSがリードをキープすることに成功して、Luna Rossaに対して18秒のリードでゴールし、堂々の4連勝をマーク。   Round Robin 2-第3レース Luna Rossa Prada Pirelli (◎)vs American Magic 棄権 両チームのスタート前の駆け引きが、スタートラインよりかなり離れた距離であったために、両チームともスタート時間より遅れたスタート。先行したのはLuna Rossa。 第1ゲート手前で、American Magicがリードに立ち、第1ゲートをAmerican Magicが6秒のリードで通過。 第2ゲートもAmerican Magicがリードを13秒にして通過。Luna Rossaが第3レグでコース外に船体が出るペナルティを受けながら、リードはAmerican Magicが広げることに。第4ゲートを42秒、600メートルにしてAmerican M

PRADA CUP第2日目・ Round Robin 2

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 昨日とは打って変わって、軽風でのパフォーマンスが注目された対戦になりました。 Round Robin1-第3レース:Luna Rossa Prada Pirelli (◎)vs American Magic (X)時間切れ 風速は、8ー14ノット。American Magicがスタート前にスタートボックスに侵入してしまったために、ペナルティを受けて減速したことで不利なスタートに。 この後、Luna rossaも一時的に減速するものの、スタート30秒前に速度を取り戻してAmerican Magicより先にスタート。 第1ゲート前へLuna Rossaが330メートルのリードで向かい、American Magicにとって苦しい出だしに。 第1ゲート通過後にLuna Rossaも失速し、一方でAmerican Magicがスピードを取り戻し第2レグ中盤でLuna Rossaに逆転リード。 第2ゲート手前でAmerican Magicが失速した頃に、Luna Rossaがスピードを回復し再逆転リードして、第2ゲートをLuna Rossaが先に通過。 軽風のコンディションで、両チームのスピードに限界があることから、レース距離が6レグから4レグに短縮になり、その後も両チームとも失速と加速の繰り返しになるが、うまくスピードを取り戻したLuna Rossaが勝利。 失速してフォイリングができなくなった時に、どの方向に風圧力があるかをタクティシャンとスキッパーが周囲を見渡して、見極めて方向を選ぶことが勝利の鍵になったようです。 Round Robin2-第1レース:INEOS TEAM UK (◎) vs American Magic (X) American MagicとDean Barkerにとって、痛い日になったことを決定づけてしまったレースになりました。風速は8ー12ノット。  スタート前に、American Magicが2回ペナルティを受けることに。 1回は、スタートゾーンに早く入ってしまったペナルティ。 これがきっかけでフォイリング状態を保つことができずに失速。 INEOS TEAM UKは、スタート30秒前にスピードを保ちながらスタートラインに向かい、スタートライン前でスピードの立て直しに苦しんでいたAmerican Magicに対して、12月の鬱憤を晴らすかのよう