第36回アメリカズカップ レース1,2
ニュージーランド政府による緊急事態宣言の影響を受けて、レーススケジュールが修正され、本日からアメリカズカップ本戦が始まりました!
初日の結果は両チームがそれぞれ1勝し、大切な幕開けになったことは間違いなさそうです。
使用されたのはレースエリアEで、10ノットから14ノットと適度な風速があるコンディションでした。
Race1
Emirates Team NZ(◎)vs Luna Rossa Prada Pirelli (X)
ニュージーランドが44ノットのスピードでスタートボックスに入り、プレスタートエリアを大きく使ってスタートラインに向かうというプラダカップで見た他のチームとは違うスタート前のパフォーマンスで始まり、後攻でスタートボックスに入ったLuna Rossaがニュージーランドの動きを抑え込もうとするようなスタート前の駆け引き。
スタート直後に、Luna Rossaが進路妨害でニュージーランドに抗議サインを出すものの、違反は認められず、ニュージーランドがリード距離を確実に増やすきっかけに。
以降、ニュージーランドとLuna Rossaのリード差は第2ゲートで23秒、第3ゲートで19秒第4ゲートで17秒、第5ゲートで20秒と決してLuna Rossaも引けを取らない間隔で追い上げを図りながらも及ばず。ゴール時は31秒のリードでニュージーランドがまず1勝。
気になったのは、ニュージーランドのフォイルのデザインで、今まで見たチームのフォイルはTの字の足になっている部分が真っすぐなラインであるのに対して、ニュージーランドのフォイルは片側だけ歪な凸線があるデザインになっています。
聞くところによると、フォイルの幅もLuna Rossaのものに対して狭く長さも短めだとか。
凸線があるフォイルについて、イタリアの中継番組ではフォイルの羽になっている機能に関係しているとコメントされましたが、どうも良く飲み込めなかったのでもう少し解説者の言うことを詳しく聞いてみたいです。
Race2
Luna Rossa Prada Pirelli (◎)vs Emirates Team NZ(X)
プレスタートエリアで両チームはエリアの右側をそれぞれ違う方向に進行してから、スタートラインに戻ってくるパフォーマンスで、ニュージーランドが若干遅れてスタートラインに向かった事で、Luna Rossa優位のスタート。
同じ方向で風を有利に使えないことを嫌ったニュージーランドがスタート直後にタック。
ニュージーランドに隙を作らないように、Luna Rossaもタックで答えて常にニュージーランドの進路にLuna Rossaが進行しているポジションで、第1ゲートをLuna Rossa13秒リードで通過。風下の第2レグでLuna Rossaのスピードも上がり距離も234メートル。
第2ゲートもLuna Rossa12秒リード、 第3ゲート25秒リード、第4ゲート24秒リードとLuna Rossaがリードを保ち、まぁ安心できるかと思わせる第5レグでLuna Rossaが一時的にニュージーランドの進路を自由にしてしまうような信仰があり、第5ゲート前ではリード差が137メートルまで短縮し、第5ゲートは両チームのリード差はわずか12秒。
ファイナルレグで再びLuna Rossaがニュージーランドにクリアな風を与えないように進行して、わずか7秒差でLuna Rossaが1勝。
前評判では、ニュージーランドの方がスピードが優れているという見方でしたが、今日の2レースでLuna Rossaもニュージーランドと同等のスピードでレースしていることが分かった初日になりました。
次のレースは、3月12日(金曜日)です。
それではまた!
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