ニュージーランド優勝に、もう一つのストーリー

ルイヴィトンカップの優勝を決めたEmirates Team New Zealandに、もう一つの思いがあることを、イタリアのスポーツ新聞「ガゼッタ・デロ・スポーツ」に掲載された記事を紹介します。

 「やっぱり、ニュージーランドが決勝戦を決めた。オラクルとの挑戦。」
イタリア人KiwiのMax Sirena (元Luna Rossaのスキッパー)
「この勝利は父に捧げると考えた。もし、ニュージーランドが勝てば、ルナロッサは戻ってくるかもしれない
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現在、ニュージーランドに所属する元Luna RossaのスキッパーMax Sirenaにニュージーランドがルイヴィトンカップ優勝を決めたあとのインタビューの内容です。
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ルイヴィトンカップの優勝を体験するのは今回が初めてではなく、1999年のルナロッサに所属していた時に経験し、2010年にはオラクルで体験した。
しかし、今回の優勝は特別な時に起こって、特別な意味がある。

ニュージーランドの勝利を確信したのは2回目のレースだった。
Max Sirenaは、2週間前に父親を亡くしたばかり。
ニュージーランドのカタマランがゴールを切った時、父親のことを考えていた。
この勝利は父に捧げると。
母親を早く亡くしただけに、自分と父親との絆は深いものだった。
自分には、父親しかいなかったからだ。
自由になる時間を見つけたら、8歳になる息子とゴムボートで釣りに行って、父親を一緒に思い出そうと思う。

ニュージーランドは、アメリカズカップ獲得を目標にとても強いモチベーションを持っているチーム。
この1ヶ月間、本当にハードな日々が続いている。
チームとして若返りにも成功している。優勝のお祝いはニュージーランド人と一緒にビールで乾杯して、1日のオフの後、またオラクルとの対戦に向けた準備が始まる。

ニュージーランドは、バミューダでのパフォーマンスからは強風より微風でのセーリングを得意とする印象があることに対しては、強風のコンデションより微風のコンディションでより多くのトレーニングを積んでいるが、 全てはレースの天候次第で、チームのパフォーマンスの許容範囲は広いと思う。オラクルを倒す可能性は十分にあると想定している。
もちろん、オラクルを尊敬しているが、ニュージーランドはレースで戦うカードを揃えている。最後の最後まで戦うつもりだ。
ラウンドロビンのはじめの頃は25ノットでボアを周っていたが、最近のレースでは30ノット近くで回ったから、誰もどうなるかは分からない。
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どうやら、ニュージーランドの勝利は、近い将来ルナロッサが戻ってくるかもしれない可能性が高まっているような雰囲気だ。
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「ルナロッサのオーナー、Patrizio Bertelliとは、何度も連絡を取り合っていて、彼も全てのレースを昔と変わらない情熱を持って見ている。
もし、ニュージーランドがアメリカズカップを獲得したら、新しいルナロッサが戻ってくるかもしれない。もちろん、決定権を持っているのは、自分じゃないけど。」
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記事の内容は以上です。
やっぱり、イタリアチーム不在のアメリカズカップは、物足りない感じがしますし、
イタリアのヨット界は、今回チームが不参加だからこそ、これからの流れを掴むためかもしれませんが、アメリカズカップの流れに対する注目度は依然高くなっている印象を受けています。

どうなるか見守りましょう!
それではまた!

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