バミューダにルナロッサの気配

アメリカズカップ後半のレース再開を目前に、ルナロッサのオーナー、パトリッツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli) がバミューダ入りしたというニュースです。
イタリアのヨット専門誌VELAによると、
アメリカズカップの観客としての公式訪問であり、チームニュージーランドと対談するため。
これは、ルナロッサの次回アメリカズカップへの参戦を検討するためであり、仮にチームニュージーランドがアメリカズカップを優勝したとしても、ベルテッリ氏は、本来ならモノハルの方が好みとして知られているものの、ニュージーランドがヨットクラスを技術の向上維持を理由にカタマランに維持する可能性があるため、その意向を探ることも意味している。

モノハルか、カタマランかの決定が、次回アメリカズカップのチャレンジャーオブレコードにどのチームが立候補するか大きく影響を与える。

チームニュージーランドが、現時点でベルテッリ氏に保証できることは、
ー 今より平等なレース形式にすること
ー 規定の共有
ー チームとヨットクラブが代表を名乗る国に属性があること
ー ニュージーランドとルナロッサの協力関係の継続
 ーーーこれに関しては、ルナロッサが今回のアメリカズカップへの参加辞退を決めた後、ルナロッサはニュージーランドがワールドシリーズをスタートさせるために、ルナロッサのAC45をニュージーランドに譲ったという、両チームの友情と絆に関わるエピソードがあるから。

ニュージーランドが今回のアメリカズカップで優勝し、次回に向けてカタマランを選んだとしても、ルナロッサはその選択を妨害するようなことはしないだろう。
なぜなら、今回のニュージーランドの中にルナロッサに起用できるスタッフがすでに所属しているから。

ルナロッサが復帰するにあたり、もっとも大切な要素の1つは、レース参加にあたり今回のように防衛艇チームが決める規定のいいなりにならないこと、受け身にならないこと。
ルナロッサの動向は、スイスのアリンギのオーナー、エルネスト・ベルタレッリ(Ernest Bertarelli)にも大きく影響する。
彼も先週バミューダ入りして、ニュージーランドと対面していることからも、その影響は予想される。

レース再開を目前にして、ラッセル・クーツがドイツのヨット雑誌のインタビューで語った内容は、
「ここは、2013年のサンフランシスコとは違う。2013年の時はオラクルが地上でも海上でもベストな体制を作ったと納得できた。
今回はベストな体制を持っているのは、ニュージーランド。
オラクルのスタッフはハードワークをこなしているが、今回超えなければいけない山は2013年の山よりもっと高い」

ニュージーランドのメディア、NZ Heraldによると、オラクルはニュージーランドに対する大量の抗議文書を最近提出したとも報道されている。
ニュージーランドもあと4勝する必要があることから油断は禁物。
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明日のレースの動きを見逃せませんね。
これから1勝ごとがさらに重くなってくると思いますし、5日間のオフの間に、オラクルが一体どんな準備をしてきたのかも見守るところです。

それではまた!
http://www.giornaledellavela.com/news/2017/06/23/coppa-america-alle-bermuda-ce-profumo-di-luna-rossa/

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