第37回アメリカズカップをニュージーランドが防衛!

 


第9戦:Emirates Team NZ(◯)vs Ineos Britannia(☓)

このレースの勝敗がニュージーランドのアメリカズカップ優勝か、イネオスの生き残りかの分かれ目になるレースでした。
海上の風速は7−11ノットで穏やかな波で、前日にニュージーランドが楽勝したコンディションとほぼ同じ。
スタートボックスの攻防では、イネオスがニュージーランドより先行しスピードもイネオスが上回る状況で、スタートラインをクリア。
スタート直後から、ニュージーランドがスピードを上げて、すぐに95mから263mのリードを広げ、イネオスが追い上げに苦戦。
第2レグで300m以上、中間のデータでは両艇とも互角のスピードとVMG。
第3レグでニュージーランドにタックのミスと、イネオスが風速の強いエリアを上手く選べたことで、リード差が一気に77mから最高で17mに。


もしかしたら、なにか起こるかもしれないと思わせた、このレースでの見所でした。
第4レグでニュージーランドが再びリードを広げ、第5レグで再びリード差が180m台に迫りながらも、第5ゲート通過後にニュージーランドが一気にスピードアップして480mのリード、37秒差をつけて、アメリカズカップ優勝を決めました。


今回のニュージーランドの優勝はアメリカズカップ史上初の3連覇を記録した、歴史に残る優勝でした。
アメリカズカップ挑戦の長いキャリアを持つチームとしての勝ち方を熟知していることを裏付ける防衛艇としての圧倒的な強さを見せつけた大会になったと思います。
Emirates Team NZの代表Glant Daltonのコメントを聞いていると、これから先もまだまだ勝ち続けることを考えているように見えました。

レースが終わったばかりで話題になるのは、次の大会のこと。
アメリカズカップならではで、すでに出ている噂では、次の大会は3年後が有力であり、かつてのチャレンジャーチーム、スウェーデンのArtemisも参戦に興味を示している。ということ。
イタリアのLuna Rossaは、すでに参戦を公表しており、スキッパーはイタリア人オリンピックメダリストの2人が起用されることも決まっています。
気になる開催地は、オマーンか、どこかもう一箇所の候補が出ており、ニュージーランドで開催はされないことが決まっているようです。

今回のAC75は、個人的にはヨットらしくないモデルだと思いました。
操縦する人間の姿が見えないのは、やはり見ていて面白味に欠けて、軽風でもレースが難しいこともあり、自転車まで搭載する意味はあったのか?と感じました。
やはり、見ていて、美しくてカッコいいと思うのは、J Classです。
今大会で、ユース大会やレディス大会がフォイル付きのAC40 で行われたことを考えると、今後もこの路線で行くのかなと想像できますが。
もっと多くのセーラーが船上で活躍するチャンスがある新しいクラスができればいいなと思います。

今後は次の大会の情報を発信します!
今大会も閲覧やコメントありがとうございました!
それではまた!

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