アメリカズカップ/第4日目:イネオスが2連勝

 一日レースがなかったことが、どうやらイネオスにとって風向きが変わったレース日になったようです。

風速は7−11ノットで、今までの展開で見たらニュージーランドが勝ちそうなコンデションでしたが、今日は一転、イネオスのファンじゃなくても今日はイネオスに「逃げろ!逃げろ!」と声をかけたくなるようなレースになりました。

第5戦:Ineos Britannia(◯)vs Emirates Team NZ(☓)

6.5ノットの軽風でありながら波が荒かったことで、フォイリングしながらスピードを上げることが難しいコンディションが影響し、スタートボックスの攻防でニュージーランドがまさかの失速。

イネオスにとって一矢を報いる大チャンスになり、ニュージーランドがフォイリングとスピードを取り戻すまでに時間がかかったことで、イネオスが第1レグで1600m以上のリードを取ることに。

第2レグでは1750m以上に広がり、第3レグからニュージーランドがペースを取り戻し、スピードを上げたことでリード差が1100m台。

最終レグのゴール前では1249mのリードで、イネオスがアメリカズカップで初めての勝利。

対戦成績が1対4に。

第6戦:Ineos Britannia(◯)vs Emirates Team NZ(☓)

スタートボックスの攻防で積極的にスピードを上げていたイネオスがニュージーランドよりも速いスピードで、スタートラインをクリア。

(このレースが8レグまで走行したのは、これが本当のレース距離で、前日3日間は軽風だったから6コースのレース距離だった。ということらしいです)

第1レグでニュージーランドの厳しい追い上げがありながら、首位を守ったのはイネオス。

第2レグで150mのリードを広げ、第3レグで200m台のリード。

この時の平均スピードも平均VMGもイネオスが上回る数字で、第4レグもイネオスが200m台のリード。

ニュージーランドが第4、第6レグあたりで追い上げを見せて、第7レグではリードサが80−70m台に。第7ゲートを119m差で先に通過したイネオスに対して、最終レグでニュージーランドが57mまで詰め寄ってきたところを、イネオスが逃げ切って2勝目。

対戦成績を2対4にして、ポジティブなレース結果にしました。

この2連勝は、イギリスにとってなんと1934年以来、90年ぶりの歴史に残る2連勝となり、90年前はSir.T.O.M. Sopwith率いる「エンデバー」号が、アメリカズカップ初戦で2連勝したとのこと。

どうやら、イネオスのパフォーマンスが向上しているのも本当のようで、ニュージーランドが今日のレースでは「優等生」じゃなかったことも印象的でした。

それではまた!




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