ルイ・ヴィトンカップ/セミファイナル/第3日目
この日にアリンギかアメリカンマジックはトーナメントから敗退するだろうと、大半が予想していたと思いますが、自然の力が手伝って両チームとも九死に一生を得た日となったレースになりました。
どんなにハイテクなヨットでも、自然の力には抗えない。そんな日でした。
イギリス/スイス第5戦:アリンギ(◯)vs イネオス(失格)
スタート前の風速は9ノットほどで、両チームとも悪くないスタートラインへのアプローチ。
アリンギがOCSペナルティ(スタート前にコース内にアクセスした)で、スタートラインをクリアしてからペナルティ消化のハンディを背負ってレースが始まり、イネオスはそれを機に徐々にリード差を広げ、第2ゲート通過前に414メートルのリード。
イネオスが第2ゲート通過時に、フォイルダウンで減速。イネオスの速度は12.8ノットに対して、アリンギが28.9ノットで追いかけて、第3レグでとうとうアリンギがリード。
第3レグで海上の風速が5.9ノットに落ちたことで規定の最低風速6.5ノットを下回る状況で、イネオスはスピードを取り戻せず、アリンギもスピードを落として進行することに。
アリンギは1800メートルのリード差を作ったことと、1レースの最長時間が45分までという規定があり、ゴールが5レグまでに縮小されたことで、45分以内にアリンギがゴールラインにたどり着けば勝利という状況に。
この状況でスタート開始からアリンギは41分後にゴールラインにたどり着いたことで、アリンギ勝利!
イタリア/アメリカ第5戦:アメリカンマジック(◯)vs ルナ・ロッサ(失格)
スタートラインを先行して発進したのは、ルナ・ロッサ。アメリカンマジックがルナ・ロッサに付いていく形で、第3レグでアメリカンマジックがリードサ46メートルまで迫って来た。
このあたりから両チームがタックでクロスするシーンで何度かアメリカンマジックがルナ・ロッサに対して抗議し、ルナ・ロッサが2回のペナルティを受けることに。
贔屓目もあるかもしれないですが、見ていてアメリカンマジックがわざと接近してきて、抗議してペナルティ消化の間に距離を伸ばすという思惑があったんじゃないかという印象を持ちました。
第4レグでも接近した攻防があり、良くなかったのは第4ゲート通過時のルナ・ロッサ。
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